茨城県議会議員 石田進 対話と協調 住民本位のまちづくり

茨城県議会議員 石田進

平成21年第4回定例会での一般質問

 平成21年11月県議会、3度目の一般質問に登壇した石田進県議は、コンビナートの将来展望や、地場産品でもあるピーマン、はまぐり漁の展望など、神栖市における産業の将来展望について強くうったえました。また、鹿行地域の医師問題やアスペルガー症候群で苦しむ人たちへの支援など、福祉の面についても意見しました。


【鹿島コンビナートの将来展望について】

◆ 石田進県議
 鹿島開発から約半世紀が経過し、現在では、世界有数のY字型掘り込み式港湾である鹿島港を中心に鉄鋼、石油化学、石油精製の重化学コンビナートとその関連企業約160社が集積する一大工業地帯となったが、昨今の世界的不況を契機に、鉄鋼や化学などの素材産業は、従来以上に厳しい企業間競争にさらされ、苦境に立たされている。また、ここ数年の原油価格の乱高下や、国内乗用車の販売不振によるガソリン需要の低迷、不景気による節約志向などにより、国内石油業界は厳しい現状におかれており、石油産業の再編も起こってきている。これらの煽りを受け、万一、各工場への石油供給元が撤退してしまうということにでもなれば、鹿島コンビナートの流れが止まってしまうという重大な状況に至ってしまうことが大変懸念される。現在、国内競争が激化している中で、鹿島コンビナートはまさに今、存続できるがどうかの岐路に立っているともいえる。そこで、県がこれまで鹿島コンビナートに対して行ってきた取り組みと、その現状について、お伺いしたい。
○ 橋本知事
 近年、鉄鋼や石油化学等の基礎素材産業は、世界経済のグローバル化の進展により大きな転換期を迎え、鹿島コンビナートにおいても国際競争力の強化が大きな課題となっている。
 このため県としては、平成15年に構造改革特区の全国第一号として「鹿島経済特区」の認定を受け、石油化学コンビナートなどに係る各種保安規制の緩和を図ってきた。
 その後も更なる合理化策を国に提案するとともに、あらゆる面で最先端の重化学産業の拠点となるよう具体的な事業施策を定めた戦略プランを策定し、既存立地企業と関連が深い企業や新産業を担う企業を積極的に誘致してきた。
 また、地元市や企業の要望を取り入れ、実践的な人材育成のために、波崎高校に工業化学・情報科を設置するなどの対策を講じてきた。
 今後も、鹿島コンビナート存続のために、これまで以上に地域間競争を意識した対応を講じていく必要があると感じている。

【鹿島コンビナートに係る今後の対応】

◆ 石田進県議
 鹿島コンビナートがおかれている厳しい状況を打開していくためには、施設面、コスト面、立地面など鹿島コンビナートが有している有意性を明らかにし、地域の特性を生かした新たな施策を進めることで競争力強化と生き残りを図っていく必要があると考える。
 鹿島コンビナートが活力を維持していくためには、既存企業の維持とともに裾野の拡大や新エネルギー産業の誘致など、新たな分野への展開も検討すべきではないか。
 私はその際、現在県が行っている誘致企業への優遇策とともに、既に立地している企業への支援策がどうしても必要だと考えている。例えば、工業用水料金については、本県では、県内の工業団地などに新規に立地する企業に対しては、3年間、料金の2分の1を軽減しており、既に存在している企業に対しても、それらの企業が生き残っていくために何らかの支援策が必要ではないか。鹿島コンビナート地区における工業用水料金は、全国的に見ればまだ割高感がある。地元企業から要望の強い工業用水料金の更なる見直しなどは有効な支援策になると考えている。
 そこで、要望の強い工業用水料金の見直しを含む看護の鹿島コンビナートへの対応について伺う。
○ 橋本知事
 各社が全国に有する工場の集約化等を検討する際して、鹿島が優位に立てるよう、工業用水などのユ-ティリティコストの削減や企業敷地の有効活用を図るための緑地率の緩和など、企業から要望が出されている事については、地元市とも連携を取り、検討を行っている。
 工業用水道料金の見直しの必要性については十分に認識してる。そのため、借入金等の繰上償還によりコストの削減に務め、今後、ピークを迎える借入金返済や、老朽施設の改築資金などについて検討をし、これらの課題解決の見込が立ち次第値下げを実施したいと考えている。
 一方で、鹿島港の外港地区において水深14メートル岸壁の整備を行い、また輸送コストの低減に資するように、本年12月31日から水郷有料道路の無料化を実施する。
 これらの対策を通じ、本県最大の産業拠点である鹿島臨海工業地帯が、今後とも国内有数のコンビナートとして発展し続けることができるよう的確に対応したい。

【鹿行地域における医師確保対策について】

◆ 石田進県議
 本県の医師不足の状況については、人口10万人あたりの医師数が155.1人であり、全国46位と非常に厳しい状況にあって、これまで本県議会でも数多くの議論がされ、既に周知の事実である。中でも、我が鹿行地域は、医療圏ごとの医師数で見た場合、県内でも最下位の90.3人という、さらに厳しい状況にあり、この地域に暮らす私たちにとって、安心できる医療体制の整備は最も望まれる施策の一つである。
 先日、県北地域の医師の方と話をした際に、「県北地域の医療を取り巻く状況も大変ですが、鹿行地域はもっと大変でしょう。」と言われた。医療現場の方々の間でも、鹿行地域の医療の現状は大変厳しいものであると認識されている証である。
 このように医療環境が大変厳しい状況のなかにあって、鹿行地域で暮らす県民が医療機関を受診する際には、鹿行地域の北部の方々は水戸や土浦の医療機関に、南部の方々は隣の千葉県の医療機関に頼らざるを得ないという状況が長く続いている。
 このような鹿行地域の医療状況を改善しようと県においても、なめがた総合病院や神栖済生会病院の立ち上げに尽力いただいたのは評価するところで、病院の整備は進んできた。しかしながら、問題は医師の不足である。医療施設が整備されても肝心の医師がいなくては医療体制が整備されたとは言えない。
 このような鹿行地域の医師不足解消のために、県はこれまでどのような取り組みを行ってきて、また今後はどういった策を講じるか伺いたい。
○ 保健福祉部長
 鹿行地域の医師不足は大変深刻な問題と認識している。
 このため、県としても今年度から筑波大学に寄附講座を設置し、鹿行地域を最初のモデル地域とし、神栖済生会病院を拠点病院に指定し、医師確保のための基盤づくりを開始した。この中で、筑波大学からの派遣医師2名により週2日の診療支援を実施しているほか、医学部5年生全員による地域医療実習、地元住民を対象とした健康教育などを行っている。
 また来年度からは、現在、国に申請中の地域医療再生計画に基づき、県内外の医科大学との連携を強化し、医師不足地域の中核的病院に対して医師を派遣するシステムを構築している。
 こうした取り組みにより医師確保対策を一層強化し、鹿行地域の医師不足解消に努めたい。

【アスペルガー症候群などの発達障害者支援について】

◆ 石田進県議
 発達障害は脳機能の障害で、特に知的障害を伴わない発達障害であるアスペルガー症候群は、対人関係やコミュニケーションに障害を持つものであり、その障害自体が周囲から認識されにくい。そのため、適切な対応がなされないまま社会に出ていく人も少なくないと聞いている。その結果、学校や社会にうまく適合できず、その障害以外にも鬱のような精神的症状などを起こすこともある。そのような事態を防ぐためにも、できるだけ早い段階での周囲の理解と適切な支援が必要となっている。
 私は最近、アスペルガー症候群の保護者の方と会い、話を聞いた。その中で、市役所に相談に行った際、窓口で対応した方が、アスペルガー症候群のことを知らず、適切に相談を受けてもらえなかったとのこと。
 私がこの話を聞いて感じたことは、アスペルガー症候群という発達障害を知らない人が多いということの問題点と、この障害の存在を広く知ってもらう取り組みが必要であると考えた。
 市役所の窓口で対応された方は、一般の人に比べ専門家であるべき立場であったとも思うその人でさえ、十分な理解がされてなかったということは、一般の人はなおさら分からない事が多いと思う。発達障害のお子さんをお持ちの保護者の方々は、ただでさえ大変な子育てを、発達障害とも向き合いながら行うことになり、精神的な面も含め、その苦労は計り知れない。
 周囲の人や行政がアスペルガー症候群などの発達障害について広く、かつよく理解をし、その上にたったきめの細かい支援を行っていくということが、発達障害と向き合っていく方々を支援してくために大変重要であると考えている。
 発達障害者への支援については、県では、平成17年に発達障害者支援センターを設置し、その支援に取り組んでいることは承知している。しかし、この支援センターは県内で茨城町に1ヶ所あるだけであり、現在の体制では、県内全域にきめ細かな支援を行うことは難しいのではないか。そのため、県民にとってより身近な各地域においても相談及び支援を受けられる体制を整えることが必要ではないかと考えている。
 そこで、これらを踏まえて、本県ではアスペルガー症候群などの発達障害者支援にどう取り組んでいくのか伺う。
○ 保健福祉部長
 知的障害を伴わない発達障害者は、周囲から障害の特性を理解されにくいため、早期発見と地域での適切な支援が極めて重要。
 県では、平成17年に発達障害者支援センターを設置して、療育に関わる方々をはじめ、市町村職員などを対象とした研修会を開催しているほか、平成19年に「発達障害者地域支援マニュアル」を作成するなど、市町村における支援体制の整備を促進しているが、市町村による取り組みに差が生じているのが現状だ。
 このため、市町村で相談に応じられる人材の養成を積極的に進め、すべての市町村に相談窓口が設置されるよう、働きかける。合わせてより多くの方々に発達障害について理解していただくため、講演会、啓発ビデオ上映会の開催、リーフレットの配布を行うとともに、教育委員会とも連携し、保護者向けの啓発に機会を設けるなど県民への普及啓発にも努める。

【ピーマン栽培における臭化メチル全廃への対応について】

◆ 石田進県議
 ご存じのとおり、本県のピーマンは、神栖市を中心に平成19年には541ヘクタール作付され、日本一の作付面積を誇っており、我が茨城県において、ピーマンは非常に重要な基幹作物となっている。一方で、栽培面では土壌伝染性ウィルスによる汚染が進んでおり、ピーマンがこのウィルスに感染すると、葉が変色し、果実が奇形になってしまうモザイク病が発生している。モザイク病が発生してしまうと、収量が低下するとともに、B品以下となる果実がたくさん出てしまうということになってしまう。そこで、現在は臭化メチルというガス剤を利用して土壌消毒を行い、モザイク病を防除している状況にある。
 そのような中、1987年にオゾン層を保護するための国際的枠組みを定めたモントリオール議定書が採択され、1992年には臭化メチルがオゾン層破壊物質に指定されたため、使用が段階的に削減されることとなった。その後、2005年に原則全廃することとされたが、農業生産上、どうしても代替する農薬や技術がないと認められるものについてのみ、使用が認められているところであり、当地域においてもピーマンモザイク病を対象に申請し、許可された量のみ使用しているところである。
 しかし、この臭化メチルは、いよいよ2013年からは完全に使用できなくなることが決定している。
 このような状況のもと、日本一のピーマン産地を維持・発展させていくためには、他の手法により、この病害を克服していくことがなんとも必要である。
 臭化メチル全廃を控え、私の地元のピーマン農家の方々からも、臭化メチルに代わる農薬はないのか、抵抗性のある品種は開発されないのかといった切実な声があがってきている。
 2012年までという使用制限がある中で、臭化メチルに代わる技術を早急に開発し、できるだけ早く現地へ普及させていくことが急務であると考えているが、ピーマン栽培における臭化メチル全廃にどう対応していくつもりか伺う。
○ 農林水産部長
 これまで産地では、抵抗性品種の導入と臭化メチルを使用することで、ピーマンのモザイク病発生を抑えてきた。2013年に臭化メチルの使用が全廃されることから、ピーマン産地を維持するためには、臭化メチルの代替技術の確立と普及が喫緊の課題であると認識している。
 現在のところ、臭化メチルに代わる農薬は開発される見込がなく、モザイク病の発生を抑えるためには、既存の抵抗性品種の利用やいくつかの防除技術を組み合わせて対応する必要がある。
 このため県では、モザイク病の発生と土壌中のウィルス濃度の関連を解明し、抵抗性品種を使ってウィルス濃度を低減させる技術や、汚染土壌からのウィルスの侵入を抑制するため、根を紙で覆い、汚染土壌に根が触れないように定植する「紙包に法」の開発などを進めている。
 こうした代替え技術を産地に普及、定着させることで、農家が安心してピーマンを生産でき、経営の発展が図られるよう努めたい。

【はまぐりの種苗生産と稚貝の放流】

◆ 石田進県議
 天然種苗の発生が不安定のため、はまぐり資源の回復のためには、なんといっても人口種苗の生産・放流や天然稚貝の移植放流が効果を上げることが必要である。
 このため、県では平成7年に栽培漁業センターを開所し、人口種苗の生産、放流などに取り組んでいるところだが、残念ながら思うような効果が現れていない。
 さらに、平成18年からは抗菌剤が使用できなくなったため、細菌感染による死滅が見られるなど人口種苗の生産も不安定になっているのが現状だ。このような厳しい状況の中、今後、どのように安定した種苗生産と稚貝の放流に取り組んでいくのか伺いたい。
○ 農林水産部長
 種苗生産については、毎年、2ミリサイズで1万個の生産を目標に取り組み、平成9年から18年まで、平均6百万個程度の種苗を生産していたが、細菌感染が原因で、平成19年が60万個、平成20年が1万個程度と大変不安定な状況となっている。
 このため、今年度は紫外線殺菌装置を導入し、常時、飼育水に殺菌海水を使用したり、飼育水槽の清掃をきめ細かに行うなど、殺菌対策の徹底に努めた結果、250万個程度の生産ができる見通しとなった。
 また、人口種苗の放流については現在、生産コストの関係で、秋に2ミリサイズの稚貝を放流しているが、放流後、波浪等の環境条件が厳しい冬場になるため、静穏な環境条件となる翌年の春から夏に大きいサイズで放流をし、放流効果の向上が図れるよう考えている。
 一方、天然稚貝の移植放流は、細砂の堆積がみられる大洗サンビーチなど三海岸の一部において、平成17年以降、天然発生が確認された。こうした貴重な稚貝が漁業資源となるよう、漁業者のみなさんと協力して移植放流等に努めたい。

【ヘッドランドの効果の検証と海岸浸食対策】

◆ 石田進県議
 はまぐり資源の回復には、種苗生産等による供給面の対策とともに生息環境の確保が重要である。
 はまぐりが生息するには、細かい砂が堆積している浅瀬が必要だ。
 現在、本県においてこの細かい砂の堆積が見られるのは、大洗サンビーチ、鹿嶋市平井海岸、波崎豊ヶ浜海岸の3海岸のみとなってしまってる。
 その他の海岸では、細かい砂が流出してしまい、ハマグリの生育上重要な汀線、いわゆる波打ち際の砂が粗くなっている。
 近年は大洗サンビーチなど3海岸においても、はまぐりの育成上重要な推進6メートル程度の沖合の海底で細かい砂の流出が見られる状況となっている。
 はまぐりの漁獲量が少ない原因の一つとして、細かい砂の流出を引き起こす海岸浸食による影響も大きいと考えている。そのため県では、海岸浸食対策として昭和60年にヘッドランド工法を導入し、現在までに34基の整備を行った。しかし、先ほども申し上げたとおり、ヘッドランドを設置したにもかかわらず、近年、特に大洗では急激にはまぐりが獲れなくなり、壊滅的な打撃を受けた一部の漁業者が廃業するなどの事態となっている。
 漁業者からは、ヘッドランドは離岸流が発生するため、はまぐりの稚貝が浅瀬から沖合に流されて死滅してしまうのでは、という声も出ており、先日、大洗、鹿島灘、はさきの各漁業協同組合が合同で、知事に対して、ヘッドランドの代わり離岸堤の設置を要望したと聞いている。
 昭和60年にスタートしたヘッドランド整備が完了するこの時期に、私は、是非ヘッドランドの効果を検証すべきではないかと考える。今後、はまぐり漁業に配慮した海岸浸食対策をどのように進めていくのか伺いたい。
○ 土木部長
 鹿島灘海岸については、流入する河川がなく、新たな砂の供給がほとんどないという大変厳しい条件の中、昭和50年代から砂浜の浸食が著しく進んだため、ヘッドランド工法による対策を実施してきた。
 この工法の効果の検証ですが、鹿島灘海岸全体で平均20メートルの汀線後退を防いでいる。しかし、鹿島灘はまぐりの成貝が生育しているヘッドランドより沖合の砂の移動を制御することは困難で、大洗サンビーチなどの三海岸には移動しやすい細砂の堆積は進む一方で、それ以外の海岸では細砂が減少し続けている。このため、はまぐりの生息に適した場の確保や砂浜の一層の安定化を目指し、海中への細砂の投入を今年6月に行った。この結果については、鹿島灘生態調査委員会に任せ、今後の事業に進め方を検討し、農林水産部と連携していきたいと考える。

【家庭における教育力の向上について】

◆ 石田進県議
 近年、青少年の引きこもりやニートの増大が大きな社会問題になっている。この問題については、その社会的影響の大きさから、行政・民間・団体・個人問わずその原因が論じられ、様々な対策が講じられてきた。
 しかしながら、状況が好転してきているとはいえず、むしろ、私は昨今の小・中学校における不登校の問題を考えるとき、将来、引きこもりやニートの状況がより悪化するのではないかと危惧している。
 不登校とは、病気や経済的な理由以外で30日以上欠席した者のことだが、本県の中学校での不登校生徒の割合は、以前と比較して上昇している。
 教育委員会や学校が多忙な中、できる限りの対応をするなど多大な努力をしていることは承知している。しかし、それにも関わらず登校できない生徒は増えてしまっている。こうした状況の背景にある要因や直接的なきっかけは様々であり、かつ、複合化、多様化の傾向があり、特定することは困難であると感じている。
 しかし、その対策を講じるうえで、私は、「家庭の教育力の向上」ということが極めて重要な位置を占めるのではないかと考える。
 先に申し上げました引きこもり等の対策についても、現に引きこもり等になってしまっている世代への働きかけが重要なのはもちろんだが、各家庭において早い段階から子どもの心を育てていくことが有効な対策となるのではないかと考えている。
 現代社会における子どもを取り巻く状況は、子どもが関係する事件が頻発するなど決して良い事ばかりではない。
 家庭や地域の教育力の必要性と低下が叫ばれる中で、子どもを取り巻く問題を解決していくためには、そして、引きこもりやニート、不登校などの社会問題の解決に資するうえでも、家庭教育は非常に重要であり、県として家庭の教育力の向上を支援していくことは極めて意義のあることと考えている。
 そこで、早い段階から子どもたちの心を育むために、どのように家庭での教育を充実させていくのか、家庭における教育力の向上を支援していくことは極めて意義のあることと考える。
 早い段階から子どもたちの心を育むために、どのように家庭でを充実させていくのか、家庭における教育力の向上に対する県の取り組み方針について伺う。
○ 教育長
 青少年のひきこもりや小・中学校におけるいじめ・不登校などの社会問題の背景には、様々な要因がありますが、これらの問題を解決するには、学校教育のみならず、家庭における教育力の向上が重要だと考えている。特に子供たちの基礎を育むためには、保護者の方々が子供に自信を持って接し、しつけを行えるようにすることが大切だと考える。
 このため、昨年度から、基本的な生活習慣等を育むため、県内550ヵ所を目途として、すべての小学校入学児童の保護者が集まる機会に、研修会を実施している。
 より早い段階から子供の心を育んでいくことが大切であり、家庭における教育力の向上に努めていきたい。

【学校給食における県産品の使用推進について】

◆ 石田進県議
 本県の農業出荷額は全国第3位であり、全国の農業をリードしている県であると言える。
 このような農業が盛んな県であることからも、学校給食でより一層地産地消を推進していくべきであると考えている。
 現在の本県における学校給食での地産地消の目標値は30%とされているが、農業リーダー県である茨城県としては、もっと高い目標を設定し、学校給食における地産地消を進めていくべきではないか。
 現在、産業の育成と雇用の拡大を目的とし、農工商連携による商品開発が進められているが、本県においても、カタクチイワシのつみれの中にピーマンが入った物や、パプリカのアイスクリームなどが開発されている。いずれも大変魅力的な食材となっており、今後の新たな開発も期待されるところだ。このような農工商連携による商品の学校給食への導入を検討しても良いのではないか。
 農工商連携に教育の「教」を加えた茨城版農工商教連携の取り組みともなるのではないか。
 コスト面や流通面で学校給食への導入が難しい部分もあるとは思うが、商品によっては導入できる物もあるのではないかと考える。
 学校給食の現場において、規格の異なるものを扱ったり、流通経路を変更するのは大変なことだが、子どもたちに地元のおいしい食材を食べてもらうことで、食に恵まれた茨城に住んでいることを実感し、誇りに思ってほしいと考える。
 そこで、学校給食における県産品の使用推進について、教育長にお伺いする。
○ 教育庁
 学校給食に地場産物を取り入れることは、子どもたちが食材を通して地域の自然や文化、産業に対する理解を深め、生産等に携わる多くの方々の努力や食への感謝の気持ちを育むなど、教育的にも意義があると考える。
 また、各企業の商品開発や、地元生産者の生産意欲の向上などへの波及効果も期待できる。
 学校給食で地場産物の利用率を向上させるには、決められた時間内に大量の調理をする事を踏まえ、低廉な価格であることと、大きさや形が同じものを一定量、安定的に供給できることが必要である。
 このため、昨年度から農林水産部と連携した上で、県内市町村に対し、生産者と学校給食関係者間の調整役を担うコーディネーターの配置を促進することで、学校給食での地場産地利用について働きかけを行っている。
 県としても、本年4月から学校給食法で、学校が所在する地域の産物を活用することが新たに明記されので、改めて各市町村に対して地場産物の活用を働きかけるとともに、「地場産物活用の日」の設定依頼や農商工連携促進事業による商品の情報提供を行っていきたい。

【神栖警察署の新設について】

◆ 石田進県議
 神栖市の平成20年における刑法犯罪認知件数は、人口1万人あたり196件となっており、県内で2番目に多くなっている。
 強盗や殺人などの凶悪犯罪に至っては、3カ年平均で県内第1位である。
 このような現状から、先月23日、神栖市が県庁と警察本部を訪れ、4回目となる神栖警察署の設置要望書を提出した。
 神栖市では、これまでにも神栖警察署の設置要望、陳情等を行ってきており、平成19年には人口の半分を超える約5万人の署名を提出した。
 しかし、警察官の定員数が見込めない現状及び、県の財政事情などから、平成20年3月に策定した茨城県警察施設再編整備第1期計画では、残念ながら神栖警察署の設置が見送られた。
 神栖市は9万人以上が居住しているが、こ人口規模で警察署がないのは県内で神栖市のみとなっている。しかも神栖市は、鹿島港や鹿島臨海工業地帯を擁するため、春から夏の定期修理期間中は全国から作業員延べ40万人が集まり一大都市となるため、治安維持に力を入れる必要があると感じている。また、過去に発生した殺人や強盗などの凶悪事件のいくつかは未解決になっているが、事件発生場所によっては、神栖市を管轄する鹿嶋警察署から30分以上かかるため、その間に利根川を渡り千葉県側に逃走している者もいると考える。
 このようなことから、今年4月には旧波崎町土合地区に新交番が設置されたほか、既存の交番についても警察官が増員されるなど、交番体制は強化された。また、市においても防犯ブザーの配布や、千葉県との境に架かる橋への防犯カメラの設置などの対策をしてますが、防犯抑止効果には限界がある。
 この地域には、コンビナートが集積し、万一テロが起これば大惨事となる恐れもある。また、鹿島港付近からの不審船の密航、外国人の密入国なども懸念され、生活安全や警備警察などを含む総合的な警察署が必要だと考える。神栖警察署の設置は神栖市民の切実な願いでもある。
 先日の要望では、警察署を設置する費用を市が支援する意向を示している。現在、県では平成23年度からの方針を決める茨城県警察施設再編整備第2期計画を策定中で、ぜひ前向きに検討してもらいたいと考えている。
 そこで、神栖警察署の新設について、今後の見通しを伺いたい。
○ 警察本部長
 神栖市の治安情勢をみると、事件・事故の発生件数は減少傾向になるが、最近3年間は凶悪犯認知件数は県内第5位、交通事故発生件数は8位となっている。
 こうした情勢を踏まえ、県警察としては昨年4月に神之池地区交番の体制を強化した上、本年4月には土合地区交番を新設し、夜間体制、初動捜査体制の強化を図ったほか、機動捜査隊を始めとする本部執行隊等によるパトロールの強化や本部勤務員を派遣しての大規模検問等を実施している。今後とも神栖市の治安の確保に努めたい。
 神栖市への警察署新設は、治安情勢の推移や夜間体制、初動捜査体制強化の成果、社会・経済情勢等を踏まえ、引き続き検討したいと考えている。